「戸籍窓口民間委託問題学習会」
すべての自治体で委託反対のたたかいを
仁比参議院議員が国会での論戦語る
10月1日、東京労働会館ラパスホールで3回目となる「戸籍窓口民間委託問題」学習会を56人の参加で開催しました。学習会では、仁比聡平参議院議員・弁護士からこの間、4月17日、5月22日の2回にわたる法務委員会での国会論戦を中心に、自治労連の運動を通して、勝ち取ってきたこと、戸籍法の「深さ」を中心にお話してもらいました。
窓口業務の委託をはじめとした自治体「構造改革」は、政府・財界の一体となった国家権力を背景とした攻撃です。足立区で窓口業務を全面的に委託する方針のもとで、戸籍窓口業務委託をすすめることは自治体業務の大幅な変質であり行政の責任放棄となることから、東京自治労連は昨年11月27日に「戸籍窓口業務委託対策会議」を設置し、当該の区職労とともに闘いをすすめてきました。
民間委託で多くの問題をだした足立区は、7月18日、東京労働局への委託した戸籍業務の一部を直営に戻すことを明らかにしました。法務省に対して「法務省民一第317号」の見直し、戸籍法など厳格、適正な実行をはかるよう求めています。
足立区が直営に戻す業務は@証明窓口の委任状・第三者請求等の受付A住民異動窓口の受付、入力B戸籍届出窓口の受付、疑義の発生する届出の一次入力、受理案内、審査終了後修正の発生したものの処理業務で、いずれも職員の判断が必要とされる業務です。
しかし、残された課題もあります。今後、法務省として東京法務局を通じて足立区への監視をすることを求めています。
戸籍窓口に従事する自治体労働者の専門性を発揮し、戸籍法における業務のあり方や自治体労働者が直接担うべき責務としての判断業務の内容、住民のプライバシー保護を保障する公務員の守秘義務などを明らかにして取り組みをすすめるとともに、「戸籍事務」をはじめとした窓口業務の民間委託を許さず、住民と共同して取り組むことの重要性を明らかにしました。
今回の学習会では、「窓口業務委託反対の闘いをすべての自治体で前進させよう」―足立の戸籍窓口委託反対の取り組みをふまえて―と、9月24日に執行委員会で確認された運動方針を提起し、更なる窓口委託をさせないことを提案し、閉会としました。