東京地評公務部会9.12官民共同特別区人事委員会要請行動
公務員賃金引き上げ勧告に対する的外れな批判が絶えない中、
民間労組から「公務員賃金の適正な賃上げは民間賃金水準の押し上げへと波及し正しい」と訴える。
東京地評公務部会は、17年賃金確定闘争勝利をめざして9月12日に特別区人事委員会に対して「官民共同要請行動」を行い人事委員会側から2人、公務部会から6人が参加しました。
冒頭、植松公務部会長から人事委員会へ「2017年人事委員会勧告に対する要請書」を手交し、それぞれの参加者から賃金や労働条件改善にむけた要請を行いました。
初めに堀内東京自治労連書記次長は、人事院勧告は17春闘の賃上げ結果との整合性がとれず、実態に合わない標準生計費など意図的に作り出されている。特別区人事委員会は、労働基本権制約の「代償機関」として中立な役割を果たすよう訴えました。
続いて、板原障教組書記長は、幼保一元化により幼稚園教諭と保育士が同じ仕事をしながら労働条件が違う。例えば保育士には超勤手当が支給されるが教諭にはない。どちらも子ども達の成長発達を確りうながしていく重要な仕事である。やりがいを持って安心して生活できるな賃金や労働条件が必要であると述べました。
喜入東京自治労連書記長は定年延長問題を柱に要請し、再任用職員で年金支給者と無支給者は同じ仕事をしながら月々の収入が違い不公平であると指摘した。全国では年金出る人の給料体系と出ない人の給料体系を変えている自治体もあり、雇用と年金の接続を国に先駆けて考えるべきと要求しました。労働時間の問題では、各区役所では不払い残業が蔓延しており、人事委員会として労働時間の管理や不払いを根絶する然るべきスタンス求めました。
ようやく上がり始めた民間賃金を人事委員会勧告で抑えこむようなことは止めてほしい
全国一般労働組合から参加した室井さんは、中小零細企業で働く労働者を組織している労組だが、人事委員会勧告や最賃が民間労働者に及ぼす影響は非常に大きい。特に官から民への業務委託の中で働く労働者の賃金は最賃に張り付いている。国や自治体が自らワーキングプアをつくっているなかで民間との格差を言うのは本末転倒である。多くの労働者が要求しているのはせめて時給1000円、月額17万円にすること。人事院勧告に追随せず、生計費原則を最優先にし、最賃を上回るような自治体職員の初任給の引き上げを要請しました。
最後に、菊池東京地評組織局長は、「つねづね人事院『国民の厳しい目』を引用しているが、要請での発言のとおり民間労働者は公務員賃金の適正な引き上げを期待している。そのことを確りと胸に刻んでいただくよう頼む」と述べて、要請行動は終了しました。