第13回東京地方自治研究集会の目的
2020年2月26日
東京自治労連中央執行委員会
2018年12月9日に行われた第12回東京地方自治研究集会は、安倍内閣が国会も国民もないがしろにし、数を力に悪法を次々と強行し、都政においては小池都知事が公約を裏切り、豊洲市場の開場と築地市場の解体を強行するもとで開催され、延べ800名を超える参加で成功させました。
集会では、「公的サービスの産業化」路線、「自治体戦略2040構想」によって、自治体の機能の縮小と圏域行政の拡大、2層制の変質、事務事業の徹底したAI・IoT・ロボット化をすすめ、自治体の役割を劇的に変質させるねらいを明らかにするものとなりました。こうしたもとで地方制度改革をめぐって新たな対立軸が生まれていること、住民が主体となる基本的人権と福祉の向上をめざす自治体や地域の再生の方向などについても示すものとなりました。
2019年の参議院選挙の結果、自民党は過半数割れ、改憲勢力は改憲発議に必要な3分の2議席を割り込んだにもかかわらず、安倍首相は、改憲に固執し、国政の私物化は極まっています。また、小池都知事は、19年12月「『未来の東京』戦略ビジョン」を公表しました。2040年代の東京の姿を明らかにするとしましたが、具体性に乏しいものです。同時に「新たな都政改革ビジョン」も明らかにし、AIやIoTを駆使したスマート自治体をめざし、都政を都民から切り離すものです。そして、東京を日本経済のエンジンとして国家戦略に奉仕するものに変えようとしています。これまでの集会が明らかにしてきた小池都政の動向や、各分野の運動を担ってきた多くの団体の運動の教訓とそれらを踏まえた政策を生かし、この7月の都知事選挙を、市民の共同で旺盛に取り組むことが重要です。
第13回東京地方自治研究集会は、憲法をいかし、都民生活の向上に向けた要求を前進させるため、各分野・地域での自治研活動と住民共闘を発展させ、憲法をまもる都政、都民生活を向上させる都政への道筋を明らかにする集会とすることが重要です。
このもとで今集会の目的は、以下の通りです。
1. | 改憲発議を許さず、世論づくりの道筋を明らかにします。 |
2. | 国の悪政と連動してすすめている都政運営を転換する運動をすすめる、広範なネットワークをつくるためにも、幅広い団体と個人の結集をめざします。 |
3. | 第13回東京地方自治研究集会の取り組みを通じて、各地域での地方自治研究活動や、住民共闘の発展と広がりをめざします。 |
4. | 分科会の豊かな発展のため、より多くの団体・個人の運営委員会への参加を追求し、運営委員会での検討研究を進めながら当日の運営の成功をめざします。 |
5. | 2020年10月3〜4日に岩手県で行われる「第15回地方自治研究全国集会」とも連携し、全国の経験も学びながら、全国と東京の地方自治の発展をめざします。 |
以上