第10回東京地方自治研究集会 参加の呼びかけ
実行委員長 黒田 兼一
(明治大学経営学部教授)
安倍政権は、7月1日、集団的自衛権行使容認を柱とした解釈改憲の「閣議決定」を強行しました。憲法9条の空洞化への道がまた一つ大きく開かれてしまいました。
この間、新自由主義に基づく構造改革路線を強力に推進し、4月からの消費税大増税と社会保障の解体で国民のくらしを根本から壊そうとしています。
「医療・介護総合法案」は、医療提供体制や介護保険制度、医療事故調査など19本もの法律を一度に審議し、自助・共助を第一にするものに変質させてしまいました。憲法25条の国民の生存権を保障する責任を政府自らが放棄してしまいました。
一方、舛添都知事は、石原・猪瀬都政の継承を鮮明にし、福祉や医療・教育・営業など、都民の切実な要求に応えず、くらしを切り捨て、大企業最優先の大型開発を推進しています。保育所入所待機児童の増加、特別養護老人ホームの入所待ちなど、都民がかかえる深刻な問題を解決しようとしていません。
都内の自治体では、正規職員の削減、非正規職員の増加、住民負担増、民営化や業務委託など、自治体リストラ・構造改革推進の動きが強まっています。
このように都民生活には危機的状況が押し寄せてきています。
首都・東京という行政自体の影響力とその大きな役割を考えると、各自治体、大・中小企業、都民の多くの団体が一堂に会して話し合い、交流し、議論することが求められています。いまこそ、「憲法をまもり、いのちかがやく東京」の実現に向かって、その構想づくりに着手しようではありませんか。
今年は大きな政治的課題が目白押しとなる可能性もあります。これらの動きに先行して、東京における自治、充実した自治にふさわしい東京の姿について、多くの都民の皆さんと、各分野で大いに論議を深めるよい機会にするため、東京地方自治研究集会を開催します。
様々な要求、課題をもってぜひご参加ください。心待ちにしています。