T 1年を振り返って
1.15国民春闘
自治労連及び東京自治労連の春闘方針を踏まえて取り組みをすすめ、春闘アンケート職場懇談会の開催で職場から要求を積み上げることを追求してきました。
毎年、都庁法人等と共同で作成している春闘パンフによる宣伝行動は、各支部での学習会や職場懇談会で活用してきました。
公務・民間労動者共同の闘いの重要性がさらに高まる中、東京の民間労働者の激励行動に引き続き取り組みました。さらに、東京春闘共闘が実施した官民共同行動の都庁前早朝宣伝に積極的に参加し、庁内世論を喚起してきました。
2.2015確定闘争、公務員賃金引き下げに対する闘い
東京都人事委員会勧告では、例月給・特別給ともに2年連続で引き上げとなりました。しかし、中堅・ベテラン層の1・2級給料表のみが据え置かれた他、勤勉手当の成績率の査定幅の更なる拡大など、労使間で激しく対立する課題に介入するという不当な内容でした。
こうした都当局に迎合した勧告を行ったことは、人事委員会が第三者機関としての役割を放棄したものであり、許されません。
自治労連都庁職としては、都庁前宣伝行動や人事院前行動・座り込みなどに取り組むとともに、民間・公務一体となった闘いをさらに進めていくことを表明してきました。また、10月17日に開催された自治労連都道府県職部会の賃金・リストラ交流集会に参加し、全国の状況について交流し、闘いを進めてきました。
給与改定については、勧告の壁を打ち破ることはできず、勧告どおりの実施となりました。級格付者の取扱いについては、格付前の級への切り替えを2年間延期させ、それ以降の現給が保障されることとなりました。成績率については、当局提案を押し返し、原資を監督職層で5%、一般職層で4%(経過措置として2016年度は3%)とさせました。その他、都労連要求の一部を勝ち取ることが出来ました。
3.2015予算人員要求闘争、労働条件改善、労働安全衛生の取り組み
自治労連都庁職としては、支部代表者会議等での各支部の状況・課題を集約するとともに、各支部の協力を得て、東京自治労連の「東京の予算分析パンフ」の作成に取り組み、都政の課題について明らかにしてきました。
舛添知事は、昨年12月25日に新たな長期計画となる「東京都長期ビジョン」を発表しました。その内容は、@「2020年東京オリンピック・パラリンピックの成功」と、A「世界をリードするグローバル都市の実現」とそれを支える巨大な道路・鉄道整備が実質的な2本柱となっています。基本的には、石原都政以来の大型開発偏重、安倍政権の「成長戦略」と呼応したものとなっています。舛添都政の方向性について検証し、都民本位の都政に転換していく取り組みが重要となります。
都庁では、定数削減による過重労働、超過勤務が恒常化し、精神障害による長期休職者数も高止まりしています。職員が健康に働き続けるためにも労働安全衛生活動を重視した取組みが求められています。
4.自治研活動
6月20日、東京自治労連が主催する自治体構造改革に反対する闘いの交流集会が開催され、自治労連都庁職から5名が参加しました。また、実行委員を選出し、当日の分科会の運営等にも携わってきました。全体で127名が参加し、交流を深めました。
自治体学校は7月25日から27日まで石川県金沢市で開催されました。3月に北陸新幹線が開業し、華やかな賑わいを醸す旬な街で、「戦後70年、憲法が輝くホンモノの地方自治を学ぶ」をテーマに全国の仲間が結集しました。
5.制度政策要求実現
安倍政権は暴走を続け、国民の生活を脅かす様々な改悪がすすめられています。こうした動きを阻止するため、東京自治労連のもと、関係団体と連携し、署名、集会への参加等に取り組んできました。
今後も安倍内閣のもとで進められる悪政に対し、世論を広げ改悪を阻止する取り組みを強める必要があります。
6.憲法・平和・民主主義を守る闘い
憲法改悪の策動、秘密保護法の強行、集団的自衛権行使容認の閣議決定、辺野古への基地建設等、安倍政権は平和と民主主義を破壊する政策を次々と実行してきています。
とりわけ、戦争法廃案を求める取組みは全国的な広がりを見せ、連日国会周辺に結集し、大きな運動の広がりをみました。残念ながら、強行採決は避けられなかったものの、「19日行動」など、さらなる取り組みが求められています。
「憲法を生かす自治体労働者の会」による都庁前宣伝行動をはじめ、国会行動、地域での宣伝行動など、様々な行動提起に応え積極的に参加してきました。
また、都庁69行動実行委員会が毎月実施している宣伝行動に、自治労連都庁職として参加してきました。
平和学習会については、都庁にはたらく青年交流会実行委員会が企画した「沖縄平和ツアー報告会」と自治労連都庁職の共催で、7月15日に行い、30名を超える参加を得ました。さらに、戦後70年の節目となった原水爆禁止世界大会等にも自治労連都庁職から参加しました。
7.元気な職場を都庁に作る、組織の拡大強化の取り組み
職員定数が減らされ、また新規採用者の加入が困難な状況が続くなど、組合活動が困難さを増しています。しかし、労働者を組織することが労働組合の一義的な課題であり、困難を克服するための取り組みを進めてきました。
組織集会は、例年どおり、旗開きとともに1月31日に実施しました。青年組合員の獲得に重点をおき、恵本多摩市職書記次長(「おきプロNEXT」東京実行委員会委員長)や「都庁にはたらく青年交流会実行委員会」の野村事務局長からの訴え、全労連の野村副議長から講演をいただきました。
8.次世代育成の取組
「おきプロNEXT」参加者を中心に「都庁にはたらく青年交流会実行委員会」が立ち上がり、1年を通じた取組みが展開されました。毎月、実行委員会を開催(計18回)し、消費税学習会&クリスマスパーティー、新入組合員歓迎ボウリング大会、「おきプロNEXT」に続いての沖縄平和ツアーなどを開催してきました。11月21日にはバーベキュー大会が予定されています。
この取り組みを、次世代育成と組織拡大につなげ、今後もさらに青年組合員が結集し、自らの要求実現に向けて運動を広げられるよう組織をあげて取り組みを強める必要があります。
9.自治労連都道府県部会
自治労連都道府県職部会及び政策委員会に役員を派遣し、賃金、退職金、給与引き下げ問題、自治体構造改革、組織拡大等、全国の闘いの教訓を交流し、運動に活かしてきました。
例年2回実施している全国知事会との懇談については、2月17日と8月11日に実施し、「道州制」「地方雇用環境」「初任給引上げ」「子どもの貧困対策」「地方財政」「安保関連法案」等の課題について意見交換を行いました。
今年で28回となった「都道府県職全国交流集会」は、5月22日から23日の日程で、静岡市で開催されました。全体では、全国から80名を超える参加があり、自治労連都庁職からは6名の参加で成功させることができました。
賃金・リストラ交流集会については、10月17日に大阪市で開催しました。11月22日に、大阪府知事と大阪市長のダブル選挙が行われるため、翌18日には支援行動を部会独自で実施しました。
U 情勢の特徴
1.「戦争する国づくり」へ暴走する安倍自公政権
(1)安保関連法=戦争法の強行採決
安倍政権は、9月19日未明、多くの国民の反対の声に反して、安保関連法いわゆる戦争法を参議院本会議で強行採決し成立させました。法案そのものも、日本をアメリカと一緒に海外で戦争することができる国にするというもので平和憲法に反する違憲立法です。また、60日ルールを視野に入れた95日もの国会会期延長を行い、国民の声を無視して強行したことは民主主義破壊の暴挙だと言わざるを得ません。
この平和憲法違反、民主主義破壊の安倍政権の暴挙は、国民の怒りに火をつけ法案阻止・廃案に向けた運動が大きく広がりました。衆議院本会議で審議入りした5月26日に900名で始まった国会包囲行動は、週を追うごとに拡大し、8月30日の大集会には12万人が国会周辺を埋め尽くしました。衆議院での審議の最終版では雨の中連日数万人が国会を包囲し「戦争法案廃案」を訴え続けました。
今回の運動は、青年・学生の呼びかけに応え一般市民やママなどが個人として参加し、それに政党や学者、宗教者、労働組合などが参加するという新しい国民運動として広がりました。政党もこれまでの主張の違いを乗り越え、労働組合もナショナルセンターの違いを乗り越えて一点共闘として取り組まれてきました。法案成立後も、戦争法廃止に向けて、毎月19日に国会を包囲する取り組みが続いています。また、総がかり行動実行委員会が提起する2000万人「戦争法の廃止を求める統一署名」も取り組まれています。引き続き、戦争法廃止、安倍政権打破に向けた取り組みを旺盛に展開していく必要があります。
(2)基地問題
辺野古の米軍基地建設問題をめぐっては、今年8月には工事を一時中断しての集中協議が行われましたが、オール沖縄の声として辺野古基地建設反対を訴える翁長知事に対して政府は「辺野古が唯一の解決策」とする立場に固執し協議は決裂しました。工事再開後の10月13日に翁長知事は辺野古埋立承認を取り消しました。これに対し、政府は不服審査請求を行うとともに承認取消の効力を止める執行停止、代執行による工事再開を行おうとしており、県と国が正面から対決する状況になっています。
辺野古新基地建設反対の取り組みでは、9月12日に2万2000人が国会を包囲し、「オール沖縄」の闘いを全国の連帯した闘いとして取り組まれています。今後、法廷闘争も含めて連帯した取り組みが求められています。
日米両政府は2017年までにオスプレイを横田基地に配備することを決定しました。オスプレイは、これまで何度も墜落事故を起こしており、その原因も明らかになっていません。横田基地は、立川市、昭島市、武蔵村山市、福生市、羽村市、瑞穂町に隣接する人口密集地帯です。ひとたび事故が起これば大惨事になります。横田基地へのオスプレイ配備阻止の取り組みが重要になっています。
辺野古新基地建設反対、横田基地へのオスプレイ配備阻止など、基地のない平和な日本の実現に向け奮闘していく必要があります。
(3)原発再稼働
福島第一原発事故からもうすぐ5年になろうとしていますが、核燃料の処理どころか、汚染水対策もままならない状況が続いています。政府は、こうした危険な状況が続いているにもかかわらず、8月11日には川内原発1号機を、10月15日には2号機を再稼働させました。福島原発事故では、原発はひとたび事故が起これば人の力では制御できず、未曾有の被害をもたらすことが明らかになりました。この2年間、原発がなくても電力不足は起こっていません。改めて、原発ノーの運動を進めていく必要があります。
2.労働者・国民生活を破壊する安倍自公政権
(1)労働法制改悪
安倍政権は、9月8日、参議院厚生労働委員会で、派遣労働を恒久化する労働者派遣法の改悪を強行しました。この改悪は、これまで「一時的・臨時的」「常用代替の防止」としてきた派遣労働の基本をなくし、派遣先の部署が変われば派遣労働を継続できるというものです。また、今回の改悪は、民主党政権時の改正で、本年10月1日から違法派遣されている派遣労働者の直接雇用を義務づける「労働契約申込みみなし制度」が適用される前に法そのものを変えてしまうという立法制度の根幹を揺るがす確信的な犯罪行為といえます。
安倍政権は、「世界で一番企業が活動しやすい国」を目指し、戦後日本の労働者・労働運動が積み重ねてきた労働者保護のルールを根底から覆す攻撃をかけてきています。残業代をゼロにする労働者基本法改正については見送られましたが、人事院が国家公務員のフレックスタイム制の拡充を勧告するなど、労働法制をなし崩しにしようとする動きも出てきています。
労働法制の改悪は、労働者・国民の生活を破壊し、健康障害、いのちに関わる重大な問題です。改悪阻止に向けた旺盛な取り組みが求められています。
(2)環太平洋経済連携協定(TPP)大筋合意
10月5日、TPP交渉が大筋合意に達したとの声明が発表されました。これまでTPP交渉については、恣意的に農産物問題を中心に報道されてきましたが、大筋合意の内容は、食糧問題だけでなく、医療、保健、知的財産、労働、環境など国民生活の隅々にかかわる内容で、まさに「国のあり方」そのものを変える内容になっています。特に問題なのは、投資企業が進出先の政府を訴えることができるISDS条項が含まれており、国家主権そのものを脅かす内容になっています。
農産物については、重要5品目(米、麦、牛・豚肉、乳製品、砂糖原料)についても約3割が関税撤廃となり、自民党の公約にも国会決議にも反する内容です。
今後、TPPの発効に向けては、政府による協定への調印、国会での批准、関連法の整備などが必要になります。協定の発効を許さず、TPPからの撤退を求め運動を進めていくことが重要です。
(3)消費税再増税
昨年4月の消費税増税により、国内消費は低迷しています。労働者・国民の生活では、賃上げが消費税増税に追いつかず、社会保障費の負担増もあり、極めて厳しい状況になっています。
政府は、2017年4月から消費税率を10%に再度引き上げることを決定しています。消費税は、低所得者ほど負担割合が大きくなる逆進課税であり、再増税は一層国民間の格差拡大につながります。この間、自民党と公明党との間で生鮮食品への軽減税率の導入が検討されていますが、国民生活を困窮させることは明らかです。消費税増税を許さない世論構築に向けた運動を進めていかなければなりません。
(4)社会保障改悪
「医療保険制度改革関連法案」が5月27日参議院で強行採決されました。昨年の「医療介護総合確保推進法」と併せて、医療・介護の後退につながる改悪が進められています。その内容は、都道府県へ権限を集中させ、自治体による自主的な医療費抑制を進めようというものです。「骨太方針2015」でも社会保障を「歳出改革の重点分野」とし更なる社会保障の改悪を狙っています。
また、来年1月から実施されるマイナンバー法では、徴税や預金情報と併せて医療情報がリンクされようとしています。徴税強化の問題や個人情報管理など多くの点で問題があります。住民の基本的人権を守るためにも慎重な対応を求めていく必要があります。
3.都政について
舛添知事は昨年12月「東京都長期ビジョン」を発表し、それを踏まえた2015年度予算を編成しました。長期ビジョンでは「世界一の都市東京をめざす」とし、安全・安心な都市の実現、福祉先進都市の実現などを掲げています。その一方で、「日本の成長を支える国際経済都市」「世界で一番ビジネスのしやすい都市」を掲げるとともに、オリンピック・パラリンピックを起爆剤に大企業本位の大型開発を優先するなど、安倍政権の成長戦略と呼応したものとなっています。
一方、政府の経済財政健全化においては、地方交付税制度の見直し、地方税制改革が掲げられており、東京都の税源の国への移管が大きな問題となっています。地方税制改革が強行されれば、都税収入が大幅に減少することとなり、都民サービスの低下につながるだけでなく、職員の賃金・労働条件にも影響を及ぼすことになります。国の地方税制改革の動向と東京都の対応についても注視していかなければなりません。
4.公務員労働者をめぐる情勢と課題
「骨太方針2015」では、「公的サービスの産業化」が掲げられています。これは、一層の自治体リストラを推進するとともに、本来、公務が担う公的サービスを企業の利潤追求の対象とするもので、自治体の「住民のいのちとくらしを守る」という基本を根底から覆そうとするものです。
また、「人件費を含めた地方財政の歳出効率化」として、地方交付税を人質にして自治体に公務員賃金の抑制を義務付ける極めて不当な内容になっています。政府は、年内にも「経済財政再生計画」を発表し、工程表も含め具体化の動きを強めています。
また、臨時国会の開催が見送られ、国家公務員の給与改定が越年する状況の中で、政府は2015賃金確定に際して、地方自治体に対し、国に先んじて給与改定を行わないよう執拗な圧力をかけてきました。東京都においては、私たちの闘いで、国の圧力に屈せず労使の自主決着で妥結しましたが、今後、「経済財政再生計画」の下で、更に攻撃が強まることが考えられます。地方分権の立場に立ち、国の攻撃に反撃する闘いを強化していかなければなりません。
V 闘いの基調
1.戦争法廃止、憲法改悪、道州制、「地方分権改革」による自治体破壊を許さず、都民本位の都政の実現を目指します。
(1)強行された戦争法の執行を許さず、廃止に向けて広範な住民・団体とともに取り組みます。
(2)改憲策動を許さず、憲法を守る闘いを自治体労働者の存在意義をかけて取り組みます。
(3)財界・大企業のための大規模開発と住民犠牲へ道を開く道州制に反対します。
(4)「経済財政再生計画」による地方への介入を許さず、憲法に基づく社会保障と地方自治の拡充を求める取り組みを強化します。
2.都民と都庁労働者の要求実現のために闘います。
(1)都庁労働者の生活と権利を守るために、都労連・都庁職運動の一翼を担い、取り組みを強化します。
(2)自治体「構造改革」を許さず、都民との共同により住民本位の都政を目指して取り組みます。
(3)福祉や医療、教育、くらし、営業など、都民要求実現のために取り組みます。
3.自治労連都庁職の組織強化拡大に取り組みます。
(1)各支部との交流を深め、職場・支部・分会での組織と運動の強化を図ります。
(2)次世代育成に向け、都庁にはたらく青年交流会実行委員会と連携して取り組みます。
(3)すべての支部で、都庁の非正規労働者及び関連労働者の組織化に向けて取組みます。
(4)組織・財政の検討を行い、自治労連都庁職の組織強化を図ります。
W 闘いの課題と具体的取り組み
1.賃金闘争
(1)2015年賃金確定闘争の到達点をふまえ、引き続き賃金引き上げに向けた取り組みを進めます。
(2)都労連・都庁職に結集し、定年延長と再任用職員の処遇改善、昇給抑制の拡大を許さない取り組みを進めます。
(3)引き続き、公務民間一体となった取り組みを進め、労働者全体の賃金引き上げに向けた闘いを進めます。
2.労働条件改善
(1)2016年度予算人員要求について
2020年のオリンピック・パラリンピック開催に向けて、既に人員要求の影響が出てきています。今後、具体化が進めばさらに多くの人員が割かれ本来行うべき都民サービスが犠牲にされかねません。
こうした状況を的確にとらえ、慢性化する超過勤務を解消と都民本位の都政の執行体制を確保できる定数を強く求めていきます。
(2)労働安全衛生活動
「健康で働き続けられる職場づくり」に向けて、労働安全衛生活動の活性化を進めます。
3.都政リストラ反対に向けた取り組み
(1)都民生活を守るため、都政リストラに反対する取り組みを進めます。
(2)職員定数削減に反対し、業務量に見合った人員の確保に向けて取り組みを強化します。
(3)都政における偽装請負・違法派遣の解消に向けた取り組みを強化します。
4.自治研の取り組み
(1)東京自治労連が作成した「はじめての『自治研』」などを活用し、自治研活動の重要性を再確認するとともに、仕事とおして自治体のありかたと役割を考える「職場自治研」と住民と共同して取り組む「地域自治研」をすすめます。
(2)東京自治問題研究所・東京自治労連のパンフレット「2016年度東京の予算分析」の作成に協力します。また、パンフレットを活用した学習会等に取り組みます。
(3)「地方分権改革」の東京での影響を検証し、憲法に基づく地方自治、社会保障の拡充に向け、関係組織と共同して取り組みます。
(4)2016年10月の第13回地方自治研究全国集会(茨城)、2016年12月開催予定の第11回東京地方自治研集会の成功に向け、各支部と連携して取り組みます。
5.制度政策要求
(1)消費税の10%への増税中止を求めるとともに、各界連が提起する消費税廃止の取り組みに参加します。
(2)社会保障制度にかけられている攻撃に反対し、全労連・自治労連などが提起する取り組みに積極的に参加します。
(3)生活保護の改悪に反対し、「生存権守れ」の国民的運動構築に取り組みます。
(4)年金の支給水準切り下げと支給開始年齢先延ばしに反対する取り組みを進めます。
(5)労働者派遣法改悪をはじめとした労働法制改悪を許さない取り組みを進めます。
6.2016国民春闘
(1)16春闘においても、積極的な賃金引き上げ要求を掲げるとともに、公契約、最低賃金制度、均等待遇など、官民共同の生活改善要求の取り組みを進めます。
(2)公務員賃金の社会的影響の大きさなどを踏まえ、人事院・人事委員会闘争に積極的に参加します。
(3)職場から要求を練り上げていく運動として職場要求アンケートの結果を重視し、職場討議などに活用します。
(4)都庁や監理団体で働く関連労働者の賃金底上げ、労働条件改善に向けて、都庁関連法人一般労働組合等と連携・協同した取り組みを進めます。
(5)東京自治労連春闘討論集会への参加、職場討議資料の作成・討議の促進、春闘情報の速やかな提供に努めます。
(6)春闘行動計画を別途提起し、対都賃金・労働条件改善に向けて取組みます。
7.憲法・平和・民主主義を守る闘い
(1)憲法を守り、共同を広げる運動
@ 集団自衛権行使容認を許さず、戦争法制廃止を目指し、憲法9条を守り、憲法擁護の取り組みとも結合し、当面する憲法の学習活動を進めます。
A 全労連の提起する「かがやけ憲法署名」に継続して取り組みます。また、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が呼びかける「戦争法の廃止を求める統一署名」(2千万人署名))に積極的に取り組みます。
B 憲法をいかす自治体労働者東京連絡会、都庁9条の会、9条の会東京連絡会、東京憲法会議など、広範な諸団体との運動を進めます。
C 憲法改悪反対東京共同センターが主催する「9の日」行動に積極的に参加し、署名、宣伝に取り組みます。
D 11月27日に開催される「憲法をいかす自治体労働者東京連絡会」の第11回総会(豊島区立生活産業プラザ8階多目的ホール)に積極的に参加します。また、憲法記念日に行われる2016年「5・3」集会への参加をとりくみます。
(2)平和な社会を築く運動
@ 核兵器廃絶や非核三原則の遵守など、すべての政府が核兵器全面禁止・核廃絶条約の締結など、国民世論を広げる運動を進めます。そのため、「核兵器全面禁止のアピール署名」に取り組みます。
A 核兵器廃絶を目指す運動として、引き続き3・1ビキニデー、原水爆禁止世界大会、国民平和大行進と取り組みを進めます。また、都庁6.9行動実行委員会の取り組みにも積極的に参加します。
B 辺野古新基地建設工事の即時中止、また普天間基地の無条件撤去を求め、さらに米軍基地即時返還などの運動に取り組みます。
C 米軍基地の再編強化に反対し、横田基地返還・危険なオスプレイの全国配備反対、米軍への思いやり予算の見直し、日米安保条約の破棄をめざす運動を進めます。
(3)原発ゼロ、福島第一原発事故の収束と賠償、再生エネルギー普及
@ 福島第一原発事故の早期収束と被害の完全補償実現めざします。さらに川内原発再稼働を始めとする各地の原発再稼働に反対し、継続して「原発ゼロ」をめざし取り組みを進めます。
A 再生可能エネルギーへの転換を求める運動を進めます。
(4)民主主義と人権を守る運動
@ 「日の丸・君が代」の強制を許さず、歴史をねじ曲げる「歴史教科書」の選定反対の運動を進めます。
A 都教委がすすめている「教育改革」に反対し、30人学級の早期実現、ゆきとどいた民主教育を求めた運動を進めます。
B 子どもの人権が守れる社会のルール確立、子どもの権利条約「子どもの最善の利益」「子どもの貧困根絶」を追求し、国、自治体として責任ある支援体制の確立を求めた運動を進めます。
C 社会保険庁職員の解雇撤回等、不当解雇を許さない闘いや、民主主義への弾圧を許さない取り組みを進めます。
8.都民本位の民主的自治体建設
(1)都政の民主化めざして、「地方分権」に対する取り組みや自治研活動を強化します。
(2)「革新都政をつくる会」や「都民要求実現全都連絡会」「都民生活要求大運動実行委員会」の取り組みに参加し、都政の民主化に向けて運動を進めます。
(3)自治体首長選挙では、住民本位の自治体確立に向けた候補者の推薦・支援、行動などに取り組みます。
(4)来年7月の第24回参議院議員選挙では、安倍自公政権の暴走政治にストップをかけ、私たちの要求実現と国政の民主化を目指して奮闘します。
9.次世代育成の取り組み
昨年6月に開催されたおきプロNEXTに参加した青年を中心に、「都庁にはたらく青年交流会実行委員会」が立ち上がりました。定期的に実行委員会が開催され、青年のつながりを広げ、交流する活動が続けられています。明日21日(土)は、第4弾の取り組みとして「バーベキュー大会」が開催されます。
自治労連都庁職として、引き続き、「都庁にはたらく青年交流会実行委員会」の取り組みを援助し、次世代育成の取り組みを推進していきます。
(1)「都庁にはたらく青年交流会実行委員会」について、青年の自主的な取り組みを援助していきます。
(2)都庁6・9行動実行委員会の取り組みやNPTへの参加など平和の課題、憲法を守る闘い、自治体労働者としての課題など、引き続き青年組合員が交流し、学習できる場として、実行委員会の自主性を尊重しながら、自治労連都庁職と各支部が積極的に取り組み、次世代育成をめざします。
10.元気な職場を都庁につくり、組織の拡大強化
支部・分会における組織の強化・拡大は要求を前進させ、活動の展望と財政確立のために極めて重要です。本部と支部が意思統一を図り、職場に組合運動が見える活動を推進します。未組織の組織化、非正規労働者の結集により、増勢をめざします。
(1)自治労連都庁職・各支部の組織強化・拡大
@ 自治労連都庁職・各支部が組織化方針を策定し、春の新規採用職員、異動対象職員の組織化に向けた取り組みを継続的に進めるための意思統一を図ります。
A 自治労連都庁職組織集会を開催し、支部運動の交流を図ります。都庁における産別運動を本部と支部が一体となって進めます。
B 毎週の機関会議を徹底し、運動課題を明確にし、支部代表者会議で運動の意思統一を図ります。
(2)職域部会・専門部会等の強化
@ 自治労連都庁職が関わる東京自治労連職域部会の運動を支援します。(医療、公衆衛生、税務、社会福祉)
A 自治労連都庁職女性部および東京自治労連補助組織としての青年部、現業評の活動への参加を強めます。
B 引き続き本庁対策委員会を設置し、本庁舎に働く労働者の要求実現に向けた運動を進めます。とりわけ、組織率の向上をめざした取り組みを進めます。
(3)非正規・関連労働者対策
@ 非常勤・臨時職員、人材派遣職員など多様な雇用形態におかれている労働者の要求実現のために、都庁法人一般労組、公務公共一般労組と連携した取り組みを進めます。
A 自治労連が提起する「誇りと怒り」の大運動を都庁の職場で支部とともに進めます。
B 「官製ワーキングプア」の根絶に向けた運動を進め、各種の集会参加を広く呼びかけます。非常勤職員の処遇改善を求める取り組みを積極的に進め組織化を強めます。
C 自治労連都職労「一般職非常勤組合費検討委員会」について支部代表者の参加を求め対応します。
(4)職場要求と結合させた組織化運動
@ 仕事を語り、組合員の要求を引き出し、職場の声を集め、予算・人員要求闘争に結びつけた職場懇談会を重視します。
A 日常活動を推進するために、情報や話題提供の早期発信を図ります。メールニュースの発行や支部ニュースを集約します。
B 賃金確定闘争・予算人員闘争など、交渉組織の運動に結集し、組合員の要求実現に向けた運動に取り組みます。
C 都庁前宣伝行動や都庁前総決起集会の成功に向けて奮闘します。
(5)組織財政のあり方についての検討
自治労連都庁職の組織・財政の強化および後継者育成強化、自治労連都庁職本部機能と構成支部の在り方等について長期的な方向性を明らかにし抜本的な方針の確立をめざして支部代表者を含めた自治労連都庁職組織財政検討委員会を設置し検討を進めます。