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冒頭「今年の正月は、箱根駅伝の話題より『年越し派遣村』の方が報道されていた。派遣村に助けを求めた人を出さないためには、【派遣法】をどのように改善していけばよいのかを考えていく。そして今こそ労働組合の果たす役割が問われているときはないのでないか。今日の学習会でそうしたことを考え、今後の運動につなげていきたい」と主催者を代表して、自由法曹団東京支部幹事長の小部弁護士から挨拶がありました。 記念講演では「派遣切りの現場からの告発」と題して労働問題研究者の筒井 晴彦さんから以下のような話がされました。 「派遣切りの現場からの告発」(筒井 晴彦さん)の講演! 日比谷公園で12/31から1/5に開村された「年越し派遣村」は労働組合、市民団体などが実行委員となり実現した。 集まった505人がネットカフェ難民や野宿をしながら毎日を過ごし、文字通り死と隣り合わせで過ごしてきた人たち。ある青年は派遣村に着いた途端に倒れ、医師の診察で、結核にかかっていたことがわかった。極限まで追いつめられ、過去の記憶をなくした人。自殺しようとしていた若者。助けを求めた交番に派遣村の話を聞かされ飲まず喰わずでたどり着いたひと。 「歴史が変わるような場面に行かなければいけない」とかけつけた看護士がいた。 まさに歴史をかえるきっかけになった。 @職を失うことは、住まいまで失うこと A貧困という全国に分散していた人たちが一カ所にまとまった B行政と政治を動かした Cナショナルセンターを越えた取り組みであった 505人の人たちが集まり、280人が生活保護申請、354人が相談をして、カンパが4300万円集まった。このカンパは基金として積み立てられる計画がある。 今後3月末の期間満了で派遣が終了することで、多くの人が、また生活困窮に陥る。そのために@全国にシェルター(避難所)を設ける A期間満了の雇い止めでも乱用させない新規立法も含め緊急措置をとること B1999年の原則自由化前に戻すよう派遣法を抜本改正すること の実現に向けた取り組みの必要性があること。この間の「派遣切り」で29の労働組合が新たに結成されたことに確信をもち闘う必要性があること。 また、内部留保を蓄えた会社が大量解雇をさけられないことはないこと。人を「モノ」として扱ってはいけない。 欧州の例をあげ日本がいかに労働者を”使い捨て”にしているのかを明らかにした上で、人間らしく生き働くことのできるルールをつくるため共に頑張りましょうと訴えました。 |